2019年11月末に竣工した「国立競技場」。東京オリンピック・パラリンピックをはじめとし、さまざまな競技やイベントを行う6万席を超える人びとを収容できる巨大スポーツ施設でありながら、木を多く活用したり、建物高さをぎりぎりまで抑え、庇や縁側のような中間領域を設けることで周辺環境と接続するスタジアムが完成しました。本号では、「国立競技場」をテーマごとに切り取り、設計コンセプトやプロセス、エンジニアリング、施工など詳細に記録・紹介しています。これから、日本のスポーツの「聖地」として長く国民に親しまれる「国立競技場」の貴重な資料となることを意図しています。
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■東京2020オリンピック・パラリンピックの炬火台や舗装路に起用
熊本城復興プロジェクトの一環として、地震によって被災した熊本城天守閣の廃瓦をリサイクルして東京2020オリンピック・パラリンピックで使用される新国立競技場の炬火台と、杜のスタジアム5階部分の舗装材にリサイクルしました。Eco Kawara製品は歴史的建造物の瓦を廃棄処分するのではなく、新たな姿に生まれ変わらせ人々の心に残る形に甦らせたいという想いから開発された、SDGs達成やエシカル消費を促進するリサイクル製品です。
■国立競技場に使用されたEco Kawara製品
Eco Kawara 保水性テラゾー舗装(瓦骨材利用)
Eco Kawara スーパーコート 次世代型舗装 大理石調速乾性環境型舗装 – SREM ( 塗り床仕上げ )
Eco Kawaraは地域で発生した廃瓦や硝子や陶磁器などの産業廃棄物を、舗装材の構造材料としてリサイクルし、SDGs実現に貢献する画期的な技術です。有料処分するしかなかった産業廃棄物を削減するとともに産業廃棄物を再生骨材として利用したリサイクル率の高い舗装材に作り変え、廃棄物処分費や新築用のアスファルト費用を低減、環境への影響が心配される天然骨材の採取を抑制し、地域で破棄された再生骨材をその地域のために地産地消・地方創生に活かせるリサイクルシステムを確立しました。翔飛工業はこれらの産業廃棄物有効活用を「ふるさと資源事業」と名付けて、SDGsへの取り組みを進めています。